2002年9月11日、ちょうどあの日から1年目の日、僕はNewYorkへ行った。
その日のニューヨークは、悲しみのオーラに包まれていて、誰もが2度と、あんな悲劇が繰り返されてはいけないと願い、街の至る所でキャンドルに火を灯し冥福を祈っていました。
僕はカメラを片手に街中を歩き回って、沢山の人と話をした。
ひとりの年老いた女性が言った言葉を思い出します。
「何十年も側にいてくれたあの人に、ありがとうも言えなかった」
「自分が何気なく過ごしていた毎日がどれだけ素敵な物だったかを知った」と。
生まれた事、そして死んでいない事は奇跡だと思った。